★2004年5月〜2010年5月までの日記は、『日常で歌うことが何よりもステキ』に収録しました。
★2010年6月〜2011年6月までの日記は、『いやらしさは美しさ』に収録しました。
5月29日(土)
「小説を書くために、自分を出来るだけ客観的に見る癖をつけたおかげで、私はあまり人を非難しなくなった。現代は告発がかっこよく思われる時代である。しかし告発する姿勢というのはほんとうは寂しいものである。なぜなら、それは他人と自分を画することだからだ。人のする(悪い)ことは多分自分もする。人のできる(いい)ことは、もしかすると自分にも出来る、と思っている方が、私は心が温かいことを発見したのである」(曽野綾子『悲しくて明るい場所』光文社文庫)より。