★2004年5月〜2010年5月までの日記は、『日常で歌うことが何よりもステキ』に収録しました。
★2010年6月〜2011年6月までの日記は、『いやらしさは美しさ』に収録しました。
7月1日(土)
カメラは好きなのだが、撮るものがない。いや本当はあるのだが言えない。犬や猫や花を撮り終えるともう撮るものがない。荒木経惟さんのように、空を写すだけで自分を表現することが出来ればいいのだが。僕が空を写してもただの空だ。花を写してもただの花だ。そこに違いがある。荒木さんは、さほど美人でない女性をもものすごく色っぽく撮ってしまうところがすごい。愛だ。
マカロニ惑星さんの何でもない風景写真もいい。僕が街角を撮ってもああは撮れない。カメラは正直だ。自分の心が写ってしまう。いいなと思わなきゃ反応しないし、人に向けて勝手にシャッターは押せない。カメラをぶら提げていてもチャンスはない。しかたなく家内を撮る。