Diary 2014

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立ち飲み屋 串かつでんがな渋谷店  2014.5.8 撮影Nico★@

6月1日(日)


上の写真は、5月8日渋谷ラストワルツでの原マスミさん、宍戸幸司さんとのライブ「♪ぼくをぐにゃぐにゃにして」の帰り、立ち飲み屋さんで乾杯した時、Nicoさん(イズミコウジロウさんのマネージャー)に撮ってもらったものである。串揚げをソースに二度漬けしてはいけないよというルールを教わって食べた。僕は安くて美味しいものが好きだ。どうしてこういうお店が似合い落ち着くのだろう。窮屈なところよりも空が見えた方が好きだからだ。デイトだと見栄を張って、もう少しいいところに行くかも知れないけれど、女の子が「もったいないよ」と、日常の地味な部分を見せてくれたりすると、ああ、なんてこの子はいい子なんだろうと思う。

4月末、バイオリンの磯部舞子さんと「友だちを探しに」ツアーをしてきた。京都でのライブ終了後、「この近くに『餃子の王将』ありましたよね」とシルバーウィングスのブッキングマネージャー登山正文さんに尋ねると、「『王将』は無難ですが、さっきまで早川さんの〈天使の遺言〉を聴いて僕は泣いてたんですから、その人が『王将』で食べるなんて、なんか悲しいですよ。せめて『マルシン飯店』にして下さい」と別な中華屋さんを教えてくれた。たしかに、京都に来てまで全国チェーン店に入る必要はない。

5月4日は「新宿JAM FES 2014」で歌った。高校生以下は入場無料だったので、中学生や高校生が聴きにきてくれたらいいなと思った。パンクやロック好きな若者たちが多いはずで、〈堕天使ロック〉〈ラブ・ゼネレーション〉〈お前はひな菊〉を立て続けに歌った。ところが、あとでtwitterなどを見ると、〈父さんへの手紙〉の方が好評だったようである。僕の勘違いだ。かつて、前橋CoolFoolのマスター佐藤あつしさんから言われたことを思い出した。「ジャックス時代の歌を聴きたがっているのは年配の方たちであり、若い人たちは〈猫のミータン〉や〈音楽〉とか、最近の早川さんの歌を気に入っているんだと思いますよ」。選曲はいつも迷うのだが、結局はその時自分が一番歌いたい歌を歌えばいいのだろう。

5月8日、宍戸幸司さんはホントに曲のテンポがゆっくりで、曲間までゆっくりだ。原マスミさんはMCで、「人前だと僕は走ってしまうんです。独りで練習している時はゆったりなので今度家に遊びに来て下さいね」と言い訳をしていた。僕と同じだ。焦るとどんどんテンポが速くなってしまう。原さんはリズムを取るために、首をカクンカクンと後ろにそらすと思っていたら、今回は顔を横にぶるっぶるっぶるっと振っていた。感じてしまう。

5月24日は池袋鈴ん小屋で「佐久間正英さんに捧ぐ 早川義夫と<熊坂るつこの世界」と題し、佐久間さんとの思い出を語り合いながらるつこさんと演奏した。ステージに佐久間さんはいなかったが、「佐久間さんの音が聴こえてきました」という声を幾人もの方から聞けた。佐久間さんは常に僕の歌を支えてくれた。激しく狂ったようなギターの音色も美しかったのは心が澄み切っていたからだ。これからもきっと佐久間さんは僕を見守ってくれるだろう。歌い続けて行きたい。


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