Diary 2016

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旧グッゲンハイム邸 2015.10.18

1月27日(水)


◎TVドラマ 「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう 2」(脚本 坂元裕二 演出 並木道子 主演 有村架純 高良健吾)
「恋って会ってる時間じゃなくて、会わない時間に生まれるものじゃないんですか」

1月18日(月)


小林秀雄講演第二集『信ずることと考えること』質問の仕方(新潮CD)

 実際、質問というのは難しいことでね。本当にうまく質問するということは、もう答えがいらないってことなんですよ本当は。そういうことをね、これもベルグソンが言ってます。僕は本当にそうだと思う。
 人間の分際でだね、この人生に向かって、この難しい人生に向かって、解決を与えるなんていうことはおそらく、できないですね。ただ、正しく聞くってことはできますね。だから、正しく聞く、聞こうと、諸君考えておくれよ。
 ていうのは、質問すれば答えてくれるだろうなんて思っちゃいかんよ。そんな君、僕は答えられはしないよ。「どうしますか、現代の混乱を」なんて言われて、どうしますか。これは、質問がなってないじゃないか。そうでしょ。
 質問するっていうのは、自分で考えるこったろ。だから、人間には、おそらく、うまく人生に質問するってことが、そういうことじゃないだろうか。答えるなんてことは、人間の分際でとても出来ることじゃないんじゃないかなと、そういうふうによく考えることありますよ。

1月12日(火)


小林秀雄講演第二集『信ずることと考えること』「考える」ということ(新潮CD)

 言葉ぐらい人間を助けてるものはないけども、こういう便利なものは、いつでも人間を迷わすですよね。いつでも、ものっていうのは裏表があるんですよ。理性はこんなに人間を助けてますけども、みんな助かるものには虜になるんです。不思議ですね。こういう不思議を解く人はないですよ。解けないよね。
 みんなそうでしょ。自分の得意なとこで誤りますよね。自分の拙いところでは失敗しないですよ、なかなか人間は。だけど、得意なところで、思わぬ失敗をして不幸になりますね。それとおんなじだよな。あんまり使いやすい道具というのは、手を傷つけるんです。

1月8日(金)


小林秀雄講演第二集『信ずることと考えること』信じることと知ること(新潮CD)

 信ずるということは、諸君が諸君流に信ずることですよ。知るということは、万人のごとく知ることですよ。人間にはこの二つの道があるんです。
 知るってことはいつでも学問的に知ることです。僕が知っても諸君は知らない、そんなふうな知り方をしてはいけない。だけど僕が信ずるのは、僕が信ずるんであって、諸君の信ずるところとは違うんです。

1月5日(火)


◎映画『利休にたずねよ』(2013年・原作 山本兼一/監督 田中光敏/主演 十一代目市川海老蔵)
「私がぬかずくのは美しいものだけでございます」

映画『利休にたずねよ』

1月2日(土)


小林秀雄講演第一集『文学の雑感』無私を得る道(新潮CD)

 自分を表そうなんて思ったって表れはしないよ。自分を表そうと思って表しているやつはこれは気ちがい。だいたいね、自己を主張している人はみんな狂的です。そういう人は、自己の主張するものが何か傷つけられると人を傷つけます。
 だけども、僕を本当にわかってくれるときは、僕が無私になるときです。僕が無私になったら、僕の言うことを聞いてくれます、人は。そのときに僕は表れるんです。だから、僕は人に聞かそうと思ったって僕は表れるもんじゃないんだ。君の言うことが聞きたいと言ったときに、僕が無私になるときに、僕はきっと表れるんです。

1月1日(金)


小林秀雄講演第一集「文学の雑感」文章について(新潮CD)

 文を飾ったって文は生きないんです。文は率直に書くべきなんです。ありのままに。チェホフが言ったように、雨が降ったら雨が降ったとお書きなさい。それがなかなかできないんですね。雨が降ったら雨が降ったじゃ済ませないんだよね。なんか付け加えたいんです。洒落たことを。
 雨が降ったら雨が降ったと書けばたくさんだと思って、立派な文章を書ける人が名人というんです。そういう人は文章を飾るんじゃないけども、文章に一種の間があるんです。リズムが。それで、読む人がその間に乗せられるんです。知らないうちに。


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