エッセイ 10
2005年最も印象的だった本&今まで最も面白かった本「男の隠れ家」2006年2月号(あいであ・らいふ)
リリー・フランキー著『東京タワー オカンと僕、時々、オトン』(扶桑社・1575円)
オンオン泣いてしまった。誰もが経験するであろう普通のできごとを普通の言葉で書いてあるだけなのに。美しい精神に出逢えて嬉しい。
『小林秀雄講演』全六巻(新潮CD・各4200〜4620円)
本ではありませんがこれを選んでみました。繰り返し聴いていますが、まったく飽きません。常に深い発見があるからです。それはたとえばこんな一節です。「人間の分際で、この人生に向かって、このむずかしい人生に向かって、解決を与えようなんていうことは、おそらくできないですね。ただ、正しく聴くってことはできますね。」